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富士見町の後藤純哉さん 夏秋イチゴ生産者として就農の夢を叶える | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Jul 13, 2023 7:04:00 AM

富士見町の後藤純哉さん(42)は2023年度、夏秋イチゴ生産者として新規就農の夢を叶えた。原村のハウス2棟(計5.41アール)で生産し、7月10日に初出荷。7月12日、JA信州諏訪の小平淳組合長がほ場を訪れ、地域農業の担い手としての活躍に期待を込め、激励した。
後藤さんは諏訪地域の高校・県外の大学を卒業後、就職。帰郷を望んで、2007年地元の製造業で再就職した。好きなことは家庭菜園とものづくり。製造業とは異なる「天候に左右され、計算できない」農業に魅力を感じ、農業法人に従事。諏訪地域の複数の農家の栽培技術も学び、「地元の冷涼な気候を生かして営農でき、希少価値の高い作物」として夏秋イチゴ農家になることを決心した。
実習期間中、先輩農家からの「就農1年目は緊張するかもしれないが、何年経っても1年生。初心が大切」「イチゴ栽培は子育てと同じ。1粒1粒が自分の子どもだと思って、ハウスの温度管理など常に気を配ってほしい」という言葉を、常に心に留めているという。
ハウスはJA原村営農センターが施工し、2023年1月に完成。今年度は11月末まで従業員と2人で毎日出荷する。品種は「すずあかね」で、花持ちが良く大粒で、和洋菓子に多く使われる。2024年からはハウスをさらに1棟増やす計画だ。
今後の目標は「将来にわたりイチゴ農家として生活をすること。『おいしい』と言って食べてくれる消費者の顔を思い浮かべながら栽培に励みたい」と抱負を語る。
小平組合長は「たわわに実って見事な出来。苦労もあるかと思うが、夏秋イチゴは諏訪地域の気候に合った品目なので、早く軌道に乗せて安定生産かつ規模拡大できるよう頑張ってほしい」と激励した。
妻と子ども2人との4人家族。長女はパティシエをめざしており、収穫したイチゴを使って「生チョコイチゴタルト」「イチゴ入りシュークリーム」などを一緒に調理したという。「娘とのスイーツづくりがこれからも楽しみ」と笑顔を浮かべる。