JAグリーン長野花き部会シャクヤク専門部で、「シャクヤク」の出荷が5月、本格化する。施設で栽培する半促成作型から、露地へとリレーするが、3月の温暖な気温により生育が早まり、露地品が先に出荷を迎える家庭もあった。4月下旬の低温により、生育がやや落ち着いたものの、概ね10日ほど進む状況。5月中旬の「母の日」需要とタイミングも合い、積極的な出荷による販売拡大・販売単価向上を見込む。
専門部では5月1日・2日、2会場で目揃会を開催。長野市篠ノ井の篠ノ井東部青果物流通センター会場では生産者11人とセンター従業員が出席した。営農技術員によると、生育が進んだことで、4月9日・10日・25日低温の影響が懸念されたが、各戸で対策を進めていたこともあり、順調な出荷量を見込む。収穫期を迎え、気温が急激に上がることも含め、「切り前」のタイミングを見極めることを最重要ポイントに、品種特性・生育に合わせ、つぼみの見た目、固さを確認しながら収穫し、必要に応じ、センターの冷蔵庫などを活用しながら適期に出荷できるよう求めた。岡田清一専門部長は「生育の前進に対応した準備をして、切り前をよく見極めて、良い品物を多く出せるようにしましょう」と呼びかけた。
同部会では、管内の特徴を活かした品目としてシャクヤクを振興品目と位置づけ、近年、生産者・出荷量を伸ばしている。今年は10万本をめざし、県内外の市場へと出荷する。