地域農業の担い手づくりを官民一体で行う南信州・担い手就農プロデュースは3日、飯田市鼎のJAみなみ信州本所で、南信州担い手就農研修制度の第6期研修生の研修入所式を行った。第6期研修生8人、南信州農業農村支援センター、研修受入市町村担当者、(株)市田柿本舗ぷらう、同JA役職員ら37人が参加した。
今年度は飯田市農業研修生1人を含む過去最多の8人が入所。8人全員が県外からの移住者で、前職は小売業や運送業など様々。各行政の地域おこし協力隊(飯田市1人、高森町1人、豊丘村3人、喬木村3人)に所属し、7人は同研修制度の推奨品目「夏秋きゅうり」と「市田柿」の複合栽培研修を学び、1人は飯田市のキノコ農家で「エノキタケ」の栽培研修に取り組む。2年間の研修終了後には所属市町村での独立就農を目指す。
同JAの寺沢寿男組合長は冒頭のあいさつで、「第6期生の皆さんが農業に人生をかけ取り組む決意を強く感じている。皆さんの思いに応えるようJA、市町村が一緒になってしっかりサポートしていく」と激励した。
入所式で研修生を代表して若杉慎一さん(49)は「2年後の独立就農に向けてスタートラインに立った。新たな農業人材として地域に溶け込み、将来的には中核農業者となれるよう努力していく」と誓いの言葉を述べた。
同プロデュースは、それまで各行政やJAがそれぞれに進めていた新規就農者誘致事業を、官民が連携して行うべきと2017年12月に発足。地域おこし協力隊制度を活用した研修制度として、2021年度には農林水産省経営局から全国モデル組織として取り上げられている。これまでに研修を終えた1期生から4期生の16人が管内で独立就農している。