JA信州諏訪管理部協同活動推進課は2022年度、手づくり味噌を試作した。畑で育て、収穫した大豆約3キロ分を使用。作業工程をまとめ、農産物を自ら育て、調理して食べる楽しさを地域に発信する。
同課は、小学生の稲作や親子リンゴ狩り体験の支援など、地域住民に向けた食農教育の実践に携わっている。
味噌は日本の伝統食品で、食卓になじみ深く、家の光三誌等でも度々つくり方やその健康効果が着目されている。今回は、「地域の子どもたちに、体によい食物を自ら育て、収穫し、調理して食べるという経験をしてもらいたい」という思いのもと、大豆から味噌をつくる取組みを企画。職員全員が未経験であったため、2022年は準備期間として、同課で借り受けた畑で、5月から、写真撮影や作業のようすを記録しながら試験栽培を実施。11月下旬に収穫し、乾燥させたものを12月、味噌に加工した。
レシピは1日で完成する「ラクチン!味噌レシピ」と1年後に完成する「自家製味噌レシピ」の2種類を用意。「ラクチン!味噌レシピ」は家の光三誌『ちゃぐりん』掲載記事参考に、フードプロセッサーと炊飯器を使って製作。大豆を茹で、茹で汁・米こうじ・塩と混ぜ合わせ、8時間発酵・熟成させれば完成する簡単レシピだ。また、「自家製味噌レシピ」は職員が持ち寄った資料を参考に制作。大豆を茹で、米こうじ・塩と混ぜてボール状に丸めた後、カビ防止で空気を抜くため投げ入れるように保存容器に詰めた。今後は、常温でゆっくり発酵させ、2023年12月頃、出来栄えを確認する計画だ。
同課の小林明美担当は「初めてでも皆で協力すればおいしい味噌がつくれることがわかり、子どもたちにもぜひ経験してもらいたいという思いが強まった。コロナの状況次第ではあるが、今年の記録をまとめたうえで連携を求め、活動を実現させたい」と話している。