JAグリーン長野特産果樹部会プルーン専門部と梨専門部は12月6日、長野市篠ノ井のグリーンパレスで、「生産振興大会」を開いた。2022年の生産並びに販売経過を振り返り、次年益々の生産意欲の向上へ、生産上の課題やその解決策など情報を交換・共有することが目的。同部会杏梅オウトウ専門部も11月に大会を開催。新型コロナウイルス対策として部会全体として集団での活動は制限されるなか、専門部ごとに意志結集し、JA主力の特産果実品目のさらなる品質向上と生産拡大につなげていく考えだ。
このうち、梨専門部には専門部役員とJA役職員が出席。凍霜害により大打撃を受けた21年度に比べて、出荷量は確保でき、主の和梨は13,700ケース余(1ケース=5kg換算)で前年対比138%、販売金額は、競合産地の出荷時期のずれ込みによる影響もあったものの、3,300万円余(前年対比128%)と伸長。新たに、家庭用向け品の3kgオープン箱規格を試験し、下位等級品の価格の底上げによる生産者手取り向上を図り、手ごたえをつかんだ。宮崎(=﨑)淳一専門部長は「2年分、とまでは言えないものの、まずまず収穫することができた。今年は、研修会を通じて新品種や栽培技術の導入検討を行いたかったもののコロナによってできなかったので、次年度は開催し、ナシ栽培に力を入れるきっかけにしたい」と意欲を述べた。また、9月に行われた和梨の品評会の表彰も実施、さらなる生産意欲の向上を図った。
最後に両専門部合同で次年度に向けた生産計画・方針を共有。特産果樹品目は、JAが主力とするももやぶどう、りんごと比べて、早期収穫、作業労力分散、また、主力との複合栽培による手取りの向上につなげることができる品目として、主力としてもサブとしても生産振興している。部会として、引き続き、品目ごと品種を吟味しながら生産維持拡大につなげたい方針。宮澤政幸部会長(プルーン専門部長)は「農業関係資材が値上がりし続ける中、農家一人ひとりが、今まで以上に手間をかけて良いものを作っていくことが必要」と呼びかけた。