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第26回上伊那農政対策委員会総会/3年ぶりの実開催/上伊那農政対策委員会 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Jun 14, 2022 2:48:00 AM

上伊那農政対策委員会は6月7日、伊那市狐島のJA上伊那本所で第26回上伊那農政対策委員会総会を開いた。3年ぶりの実開催となったこの日は、農業委員や農家組合代表、JA関係者ら125人が出席。令和3年度事業報告や令和4年度農政活動事業計画などが承認された。また、「農家経営の危機突破および食料安全保障の確立に向けた特別決議」が満場一致で可決された。
令和3年度は担い手の意思を反映した政策提案として県下JAで唯一、独自にインボイス制度導入などについての要請書を県選出国会議員や管内の市町村長らに提出。他にも、地域農政運動として、余剰が懸念された生乳の特別販売や食に困る子育て世代へお米の無償提供などを行った。
令和4年度は肥料・飼料・燃料などの高騰により「持続可能な上伊那農業の実現」が危ぶまれる状況を打破するため、生産資材等安定供給確保と価格高騰緩和対策を求める運動に力を入れていくことを確認した。さらに、インボイス制度の導入、水田活用直接支払交付金の5年間作付問題への対策を求める運動、行政などと連携した農業所得の増大、地域の活性化などにも積極的に取り組んでいく。
また、総会では農業ジャーナリストで日本農業新聞特別編集委員を務める山田優さんが「緊迫する食料安保と農業の未来」と題し特別講演を行った。コロナ禍で外国産であるマスクやワクチンが不足したように、食料自給率が4割にも満たない日本は今後、食料不足が懸念されると話し、どう食料を確保していくのか考えることが大切と力強く話した。
同JAの組合長で同委員会の西村篝委員長は「私たちが作った安全安心な農畜産物を、国民にしっかり食べて消費していただくことが必要。今は大変な時期だが、皆さんとともに1歩でも2歩でも前に進めていきたい」とあいさつした。