JAあづみ管内では、全国有数の出荷量を誇る夏秋いちごの出荷が本格化している。7月上中旬にかけて出荷最盛期を迎える夏秋いちご。
2022年度は5月の冷涼な気候や日照不足が影響し、2週間ほど生育に遅れが生じているという。高温時には、アザミウマやハダニなどの害虫の発生確率が上がることから徹底した防除を呼び掛け、品質の安定と収量の確保を図り産地として取引先の期待に応えていく。
22年度販売計画は市場部、業務部合わせて3億8571万円。昨年並みの約200トンの出荷を見込んでいる。
JAあづみ夏秋いちご部会業務部は6日、安曇野市堀金のそ菜特産流通センターで菓子メーカー(株)シャトレーゼ向けの「出荷目揃い会」を開いた。
部会員やJA職員ら約20人が出席、営農経済事業部農産課の手塚達也営農指導員が出荷規格や出荷時注意事項やなどを説明した。
手塚指導員は「品質の良い安曇野産夏秋いちごの出荷が待たれている。白ろう果・過熟果など規格対象外、毛髪などの異物が混入しないよう注意し出荷してほしい」と呼び掛けた。また、「梅雨明け後は酷暑が予想される」とし遮光などの対策を促した。
部会員は出荷サンプルの色味や奇形果の先白の目安などを入念に確認していた。業務用の出荷品種は「すずあかね」。酸味と甘みのバランスが良い事から主にショートケーキなどに使用される。
荷村健治業務出荷部会長(63)は「5月上旬の寒暖差で生育が不安定。生産資材などの高騰もあるので、栽培管理を徹底し収穫量でカバーしたい」と意気込んだ。