県内有数の米どころ安曇野で、田植えの季節を迎えた。安曇野市豊科高家のコメ農家・宮澤幸司さん(51)は18日、自宅近くの水田で一足先に田植えを始めた。5月の大型連休に田植えをする農家が多い中、例年4月中旬に始めている。
安曇野の安全安心な米を消費者に早く届けたいと願いながら、8列田植機を使い、この日は約3ヘクタールの水田に、長さ15センチほどに育ったコシヒカリの苗を植えた。
宮澤さんは「美味しいお米を多くの消費者に食べてもらえるよう、怪我無く作業を進めたい」と話していた。宮澤さんは6月上旬までに受託分を含め約40ヘクタールの田植えを行なう予定。順調に生育すれば稲刈りは9月上旬以降になる見通しだ。
JAあづみ営農経済事業部米穀課によると、今年は3月下旬の冷え込みから一転、4月上旬の暖かさで育苗中の苗が枯れる高温障害が発生したものの、概ね順調に生育しているという。田植え作業は5月上・中旬にピークを迎え、6月上旬まで続き、9月上旬に収穫を迎える。管内の作付面積は「コシヒカリ」や「ミルキークイーン」、「風さやか」などを含め2130ヘクタール、例年並みの1万2780キロの集荷を予定している。