JAあづみりんご部会は3月14~22日にかけて、各支部で定期総会を開いた。同部梓支部は22日、松本市のJA梓川支所で第53回定期総会を開き、支部員やJA役職員ら約40人が出席した。2021年度事業報告や22年度事業計画、役員改選など4つの議案を審議し、すべて原案通り可決した。
21年度は4月に相次いで発生した凍霜害や6月の降雹、また8月の突風など「気象災害」に起因する着果不足やサビ果などが目立ち、出荷数量は前年対比27.5%減の21万1,182ケース(1ケース=10キロ)と著しく減少した。出荷数量減少に伴い、生産販売額は同比25.5%減の7億8,378万円となった。
同JAでは、21年5月上旬から被災農家の資金支援に関する相談を各支所で受け付け、JAアグリマイティローン(災害緊急資金)などの取り扱いにて対応。また8月には、安曇野市や松本市に被災農家の支援を求める要請書を提出、行政の支援を求めるとともに農家手取り確保のため、大型農産物直売所「安曇野スイス村ハイジの里」などでは特設販売スペースを設けて被害果を精力的に販売した。
22年度は早期多収が見込める高密植わい化栽培への改植推進、昨年度立ち上げた新規就農者希望者の受け皿組織「長野県松本市梓川新規就農里親の会」と連携した後継者対策、無煙炭化器を用いた剪定枝炭化による脱炭素化に向けた試験の実施などに取り組むことを確認した。
二村恵営農担当常務は「安曇野産リンゴを求める全国の消費者のため、健康に気をつけながら生産に励んでいただきたい」と激励した。
役員改選では、二村賢二支部長の後任に西牧幸則さんを、副支部長には佐原茂さんを選任した。
西牧支部長は「部会員やJA関係者らに協力いただきながら、大役を果たせるよう活動していきたい」と挨拶した。