県上田地域振興局上田農業農村支援センターと21上小農業活性化協議会は、12月16日、上田市の県上田合同庁舎で「ワイン用ぶどう生産者技術セミナー」を開いた。ワイン用ぶどう生産者とJA、行政の関係者約40人が参加した。
ワイン用ぶどう生産者の栽培技術や経営管理力の向上を図ることが目的。
この日は、2つのテーマについて学んだ。同支援センターの職員が「本年度のワイン用ぶどう栽培の課題と対策」をテーマに、寒さにより樹が枯死したり芽ふきが悪くなる寒害対策として、主幹へのわら巻きの効果などを解説した。
県農業技術課専門技術員は、土づくりについて「土壌理化学性の調査結果から考える」をテーマに土壌の物理性について硬度が根の張りや生育に与える影響や土壌の化学性について土壌診断の見方や施肥量の計算方法を解説。
この他に県農業試験場研究員はウエブサイト「県ワイン用ぶどう栽培情報ネットワーク」について今年度に変更・充実させた項目を紹介した。
さらに「樹液流動の特性から見たブドウ樹の樹勢管理」と題し、Kisvin Science(キスヴィン サイエンス)(株)CEOの西岡一洋さんが講演を行った。気孔の開閉をコントロールし蒸散量を調節するバイオスティミュラント剤の作用、樹液の流れに考慮した剪定方法など、ワインブドウ栽培におけるプラントヘルスケアの観点から樹液流特性をキーファクターとした最新の知見について紹介した。