JAみなみ信州と同JA柿部会は、20日飯田市鼎の同JA本所で、第1回市田柿品質コンクール審査会を開いた。部会が目指す品質レベルを示し部会全体で品質の高位平準化を図ることを目的に、高品質な市田柿を作る生産者を“匠の頂(たくみのいただき)”グループに認定しようと初めて開いた。
部会員1,891人を対象に同コンクール参加を募り、出荷形態別に【170gトレー】21点、【700g化粧箱】6点、未包装の【バラ】10点の応募があった。
審査会では南信農業試験場、南信州農業農村支援センター、JA全農長野、県農政部農業技術課、県農村工業研究所の職員が、粉、色、形状、果肉、食味、包装技術などの項目を一つひとつ評価した。
審査会であいさつに立った熊谷和郎部会長は「広域で多くの生産者がいる柿部会では栽培や加工環境も異なる中、指標となる規格を目に見える形で作っていくことは生産者のレベルアップにつながると思う。部会全体で品質を高め、市田柿ブランドを確立していきたい」と話した。
審査員長を務めた南信州農業試験場の笹脇彰徳場長は「初めての審査会で普段扱う青果物ではない加工品を、また出品されたものはレベルの高いものが多く審査はとても難しかった。世界を見据えたブランド力向上のベースとなる初めての試みなので、全体のレベル向上できるようこれからに期待したい」と話した。
今回新設する“匠の頂”グループに選ばれた生産者は次年度より5年間、最高品質としての特殊荷造りでの出荷する権利が与えられる。
同部会では表彰と“匠の頂”認定者発表を、来年3月に予定する市田柿生産販売反省会で行う。審査会翌日には部会員対象のコンクール出品の公開も行い、多くの部会員が来所した。