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自分たちで栽培した米を販売、長野市立豊栄小学校6学年 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Dec 9, 2021 12:09:00 AM

「豊栄小学校6年生が作った“米”いりませんか」――長野市立豊栄小学校6学年(長野市松代町豊栄)は12月9日、同市同町のA・コープ松代店で、自分たちで栽培した「米」を対面販売、児童11人の声で店先に活気がみなぎった。
児童は今年、JAグリーン長野青壮年部松代支部を講師に米を栽培。5学年の時にカリキュラムの下で学び、今年は米作りの予定はなかったが、進級し、人数の少ない5学年の田植えの手伝いをしたなかで、「自分たちも自分たちの田をもって栽培したい」と、児童の思いが募り、児童からの訴えを汲んだ担任が、JAと青壮年部に相談。急きょ田を借り、苗を手配し、5学年の田植え作業から10日ほど遅れて6学年だけの「米作り」を始めた。
田は約7アール。作業は基本手作業で行った。急遽だったことから、苗が足りず「風さやか」と「モリモリモチ」を植えた。田植え・稲刈り・脱穀には、JA青壮年部員とJA職員も参加。草取りなどの普段の管理は、児童と担任が率先・積極的に、週に1回行ってきた。
昨年は収穫した米を校内で販売したが、児童が「より多くの地域の方に知ってもらい、自分たちのお米を評価してほしい」と希望したことから、JAを通じてA・コープ松代店に打診し実施。来店者の多い木曜日に合わせ、開店から午後まで販売に取り組んだ。児童は当日まで、チラシの作成、米の袋詰めなど準備した。品物はモリモリモチ(1kg・2kg・3kg)、風さやか(1kg・2kg)あわせて240kg。いりぬかも用意し、いりぬかを使った料理レシピも並べた。店先では児童が、来店客ひとり一人に声をかけ、チラシを渡しながらアピール。来店客が次々に足を止めた。購入した女性客は「子供たちが頑張っていて買いたくなった。これからも頑張ってほしい」とほほ笑んだ。
激励に訪れた北澤篤史松代支部長は、「売ることまでが農業なので、こういった活動は素晴らしい。この機会をぜひ楽しんでもらいたい」と話した。児童の新谷聖樹さんは、「今年はいもち病も発生して大変だったけれど、自分たちで一生懸命作ったので、地域のみなさんに食べてもらいたい」と張り切り、チラシを配っていた。
売り上げは、ほとんどを栽培にかかった費用に充て、残った分で収穫祭を行うという。JA青壮年部松代支部では、引き続き学校の要請に応じ、松代地区内の小学校の農業体験等を支援していく考えだ。