JA信州うえだ助け合いの会は11月から12月にかけて、6支会がそれぞれ主催し管内6会場で健康教室を開催している。地域住民の心身の健康維持・増進が目的で、JA長野厚生連鹿教湯三才山リハビリテーションセンターから講師を招くほか、同会の会員による活動発表も行っている。
同会は、「年をとっても住み慣れたところで安心して暮らしたい」という地域住民の願いを、協同の力で実現しようと活動するボランティア組織。これまでは、地域の高齢者を対象に、JA施設や公民館で、保健師の健康相談や体操、レクリエーションなどを提供する「よりあい広間」を年間130会場以上開くなど、積極的な活動を行ってきた。会員には、実際に活動を行う協力会員と、年会費を納めることで活動に参加する賛助会員があり、合わせて21年2月末で1168人。
昨年度からは、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、高齢者の安全を守るためよりあい広間の開催は自粛する一方で、「地域のみなさんの健康維持のためにできることはないか」と会内で検討し、会員だけでなく地域住民も対象にした講座を開催している。この健康教室もそのひとつ。
内容は、「脳活~簡単脳トレで生き生き生活~」と題した同センター健康管理部健康管理科の丸山淳子保健師による認知症予防講話と、「健康体操~ロコモティブシンドロームについて~」と題した同センター地域医療部医療体育科の岡田克也健康運動指導士による体操。
さらに、助け合いの会各支会の協力会員が、会員作の紙芝居を上演したり、簡単な手芸やシトラスリボン作りで指を動かしたり、歌謡曲に合わせた踊りで体を動かしたりと、支会ごとにこれまで行ってきた活動を伝えながら参加者とともに楽しむひと時も設ける。
11月30日には、よだくぼ南部支会主催で長和町和田の和田コミュニティーセンターを会場に開催し、地域住民ら32名が参加。参加者は、脳の働きについて興味深く聞いたほか、ロコモティブシンドロームを予防する体操を体験しながら習った。続いて協力会員が手書きの歌詞カードを配って季節の童謡を口ずさんだり、歌謡曲に合わせて輪になって踊ったりと、笑顔で過ごした。
同会の荻野久子会長は、「今日教えてもらったことを、帰って終わりにせず毎日続けて、健康で楽しく100歳人生を過ごしてほしい」と語りかけた。