JAあづみは9月10日、リンゴ中生種「シナノドルチェ」を初出荷した。2021年産は春先の凍霜害の影響で小玉傾向。それでも、着色は良好で食味も良く仕上がりは上々。
この日までに集荷した約5,000キロを選果し、450ケース(1ケース=10キロ)を首都圏や県内市場に出荷した。
「シナノドルチェ」の出荷は9月中旬をピークに9月末旬まで続く。10月1日、中生種の主力「シナノスイート」の出荷を皮切りに、「シナノゴールド」「秋映」「名月」など9品種を10月下旬まで途切れなく、リレー販売する。
21年産の出荷計画は5,400ケース(同)、リンゴ中生種全体では163,924ケース(同)の出荷を見込んでいる。
「シナノドルチェ」は、1983年に長野県果樹試験場において「ゴールデンデリシャス」に「千秋」を交配し、その実生の中から選抜・育成し、2005年に品種登録された。
「サンつがる」よりも遅く、「シナノスイート」「秋映」よりも出回りが早い、果形が縦長で大きく、鮮紅色。糖度と酸味のバランスが取れていて、食味がよいのが特徴。
営農経済事業部果実課中村洋一課長は「中生種の主力シナノスイートにつなぐ重要な品種として位置づけている。早期に市場から出荷時期の問い合わせもあり、販売面で期待している」と意気込んだ。