JAグリーン長野は、ブドウ「シャインマスカット」の冷蔵販売による人気果実の「中長期販売」と、これによる「生産者手取りの向上」に力を入れている。「冷蔵シャインマスカット」は、品質を確認したうえで、収穫適期の9月末から10月上旬に入庫し、11月中下旬まで保存。歳暮等の贈答用、生活協同組合等の企画販売需要を狙い、12月中下旬まで出荷する。講習会に出席した生産者から予め入庫予定数を聞き取り、出庫時には、生産者ごとに出荷日・出荷数量を割り振ることで、安定数量での取引と、安定・高価格での販売をめざしている。
JAは、品物の入庫時期を前に、取り組む生産者・取り組みを検討している生産者向けに9月14日、長野市若穂の若穂果実流通センターで講習会を開催。生産者22人が出席した。JA営農技術員が現状の生育状況を、生産販売部販売担当者が販売情勢と冷蔵シャインマスカットの取り組み方針を説明。天候の影響で生育が遅れ、糖度が十分に上がってきていないことから、例年よりも収穫・入庫を遅らせる対応が必要であることを説明。また、粒に張りがあり、軸が太いものを入庫し品質を確保するように指導した。販売担当者は、本年産の販売先を既に一定量を確保し、安定価格で販売できることを説明し、入庫量の事前報告や品質にこだわった出荷を求めた。今年初めて冷蔵シャインマスカットに取り組む生産者は、積極的に質問を寄せたほか、毎年取り組んでいる生産者は「贈ったお客様も贈られたお客様も喜んでいただけるものを出荷できるようにしていきたい」と意欲を見せた。
JAでは、出庫時に再度講習会を開催し、荷造りの徹底、品質の確認、また、出荷の割り振りなどを行う予定。また、ぶどう部会員を中心に、さらに、冷蔵販売への取り組みを推進し、取り組む生産者の増加を図りたい考えだ。