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ぶどうコンクール「ナガノパープルの部」初の最優秀賞は「自分たちの目指すぶどう」

作成者: いいJAん!信州|Aug 31, 2021 9:56:00 AM

JAみなみ信州が行う第5回ぶどうコンクール「ナガノパープルの部」の審査会が30日、高森町の同JA市田柿工房で開かれた。今回が4回目となる「ナガノパープルの部」のコンクールで、これまで「該当なし」としてきた最高位の最優秀賞が初めて選出され、優秀賞も3点が選ばれた。
同部の友谷光(ともや・ひかる)部長は「ナガノパープルで最優秀賞をやっと選ぶことができた。いまは消費者が産地や生産者を選ぶ時代。"みなみ信州産なら間違いない"と消費者に選んでもらえるようこれからも高い品質目標を掲げ、部会全体で取り組んでいきたい」と話した。
これまでも高評価のぶどうはあったものの「自分たちが目指すぶどう」を追求し、1項目でも基準に満たなければ最優秀賞該当なしとしてきた。今回最優秀賞を決めるにあたり「自分たちが目指すぶどう」であると確認した。
ぶどう栽培は全国的に生産拡大がなされており、同JAぶどう部会でも部会員が増加している。同コンクールは部会全体の品質を底上げすることによって高品質の均一化を図り、みなみ信州が消費者から選ばれる産地となることを目指して行われている。今年は長雨により裂果が目立ち糖度も上がらない状況の中、11人の生産者から出品があった。
審査員は南信農業試験場、南信州農業農村支援センター、同部会役員、JA全農長野の職員。審査は、粒数・着色・粒量・房の形状・糖度、食味・その他病害(ブルームやサビの状態)などを各5点満点で評価。合計得点で順位を決めた。
審査委員長を務めた南信農業試験場の近藤賢一(こんどう・けんいち)栽培部長は「この難しい状況下でも高品質なぶどうが並んだことは生産者やJAの努力の賜物。他の生産者の励みとなり生産技術の向上となることを願っている」と講評した。
また、同JAではJAみなみ信州独自の出荷規格で、シャインマスカットとナガノパープルの最高品質のものだけを詰め込んだ"輝房"をブランド化し栽培に取り組んでいる。粒数や粒重、糖度などそれぞれに高い基準を設け、他との差別化を図っている。同コンクールを通して"輝房"の生産量向上も目指している。
同コンクール「シャインマスカットの部」も9月中旬を予定し、2月に開催する同部会推進大会で表彰式を行う予定。