JA上伊那は8月17日、箕輪町にある上伊那果実選果場で県下初となる「シナノリップ」の品評会を開いた。審査は長野県農政部農業技術課や上伊那農業農村支援センター、同JAの職員が、県の審査基準に準じて行った。
「シナノリップ」は長野県の育成品種で、上伊那では5年前から栽培を開始。現在は127戸で栽培され、出荷先からは味や品質など高評価を受けている。しかし、収量が足りていないなどの課題があるため、生産拡大や更なる品質向上につなげることが今回の目的だ。
品評会には管内の生産者から28点が出品され、審査員が形状や色、キズなど外観を確認。事前に選果機などで計測した糖度や重量などの評価を含め審査を行った。最優秀賞1点、優秀賞3点が入賞となった。
審査した長野県農政部農業技術課の伊原竜夫専門技術員は「今年は凍霜害や台風の影響を受け、厳しい気候が続いたが品質は良好。上伊那は全体的に糖度が高く、色付きも良い」と評価した。
同JA果実担当職員は「早生品種で早くに収穫ができるのが特徴。さらに生産量、品質共に向上させ上伊那を知ってもらうきっかけになれば」と話した。
管内で栽培されている「シナノリップ」は8月11日から出荷が始まっており、27日頃まで続く予定。JA上伊那農産物直売所「ファームテラスみのわ」や「ファーマーズあじ~な」などで販売されている。