JA信州諏訪営農部は8月2日~8日、きくほ場巡回指導を行った。同部農業振興センター専任指導係の井上俊哉担当が、管内の全てのきく農家70戸を巡回。生育状況を確認し、栽培方法をアドバイスした。
同部では、野菜・花き・果樹の各品目を担当する職員が定期的なほ場巡回を実施している。出荷を迎えるまでに生じる課題を早期発見・改善し、管内農産物の高品質・安定生産につなげている。
管内のきく栽培は今年度、定植後に温暖傾向が続いたため、昨年より1週間早い5月26日に初出荷を迎えた。井上担当によると「8月上旬現在の生育は、例年に比べて3~4日前進気味。9月の彼岸出荷への調整が難しいところではあるが、生産者は病害虫防除を徹底しているため、品質は良好」とのこと。
4日は、原村と諏訪市を巡回した。井上担当は生産者の立会いのもと、各ほ場の生育状況を確認。夏場に増えてくるアザミウマ類やハダニ類などの害虫の防除を呼びかけた。高温対策として、施設栽培では換気扇などを利用して換気を行うことや遮光資材を使用すること、露地では土壌乾燥も懸念されるため十分なかん水、敷きわらによる水分保持と地温上昇抑制などを提案した。来年度に向け、栽培品種の検討も行った。
生産者の宮坂昌秀さん(55)は「ほ場巡回は職員からアドバイスをもらえるので、参考になる。コロナに負けないよう、栽培に励んでいきたい」と話している。