県内JAの話題

小ブナの出荷が始まる/休耕田などを利用して養殖/JA上伊那鮒部会

作成者: いいJAん!信州|Aug 31, 2021 9:51:00 AM

上伊那管内で小ブナの出荷が8月27日から始まった。上伊那管内では駒ヶ根市を中心にJA鮒部会の部会員10人が休耕田などを利用し養殖。3~5センチの大きさになるまで成長させ、管内のA・コープなどで鮮魚や甘露煮として販売している。
駒ヶ根市赤穂の竹花邦男さん(78)は約32アールの休耕田で養殖を行っている。今年は5月30日に親ブナ約600匹を放ち、その後、ふ化した稚魚を約3か月間、水管理やえさの量に注意しながら大切に育てた。小ブナは出荷の2日前に泥を吐かせるため、休耕田から自宅の敷地内にあるいけすに移動させ、出荷に備えた。出荷初日は、JA職員を含む4人が早朝から網で小ブナをすくい上げ計量。ビニール袋や発泡スチロールの箱に入れ、生きたままの新鮮な小ブナ約50キロを出荷した。
今年は産卵期の状態が良く収量には期待ができるが、7月下旬から8月中旬の雨の影響で水温が低下したことから、小ブナがエサを食べる量が少なく小ぶりなものがみられる。竹花さんは「郷土食の小ブナは頭から尻尾まで食べることができ、栄養価が高い。成長期の子供をはじめ、家族で団らんしながらおいしく食べてもらいたい」と話した。
上伊那管内では昨年並みの約6トンの出荷を計画している。最盛期は9月中旬で、10月上旬まで出荷が続く見込みだ。