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梨「幸水」選果開始 平均13度以上の高い糖度 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Aug 10, 2021 3:00:00 PM

JAみなみ信州管内では今年もシャキシャキして甘く瑞々しい梨が仕上がっている。同JAは11日、飯田市上郷の同JAいいだ果実選果場で今年の梨「幸水」の選果を開始した。同選果場では座光寺・上郷・飯田地区で収穫されたおよそ1.1トンの梨を選果員がひとつずつ手に取り選果作業を行った。同JA松川インター選果場でも同日から梨の選果が始まり、高森・豊丘・松川地区で収穫されたおよそ1.3トンを選果した。この日両選果場で選果された梨は中京・関西方面へ出荷された。
今年は梅雨明け後の天候にも恵まれたことから糖度が増し、小玉傾向ではあるが近年では一番糖度が高く、この日の平均糖度も13.4度と高かった。生産量についても順調に推移しており、梅雨の長雨の影響で糖度が上がらず病気や裂果によって生産量が減少した昨年とは違い、今年は平年並みを見込んでいる。
同JAによると今年度の梨全体の出荷量は3,515トン(前年比112.0%)、幸水についても1,120トン(前年比120.5%)を見込み、関東、中京、関西へ出荷していく。
この日の選果を終えた同JA営農部梨チーフの牧野友宏主任は「今年の梨は天候にも恵まれ美味しく仕上がっているのでぜひ多くの方に食べてもらいたい。糖度が高く品質も良いので販売面でも期待している。これから始まる梨のリレーが順調に続いていくようしっかりサポートしていく」と意気込みを語った。
この日選果をした選果員の女性は「10年以上選果員をしているが今日の梨はきれいで選果しやすかった。今年も頑張りたい」と話した。
同JA管内の梨生産では園地の老朽化や生産者の減少による生産量の減少が課題となっている。同JAでは老木化する園地の改植や、新しい栽培方法「ジョイント栽培」などを導入し省力化を図り生産量増加に取り組んでいる。「ジョイント栽培」については7月に説明会を開催し、25名の生産者が参加。今後もJAとして広く進めていく方向。
同JAでは今月30日頃には「豊水」も選果をスタート、「二十世紀」へと続き9月8日頃から始まる「南水」へと梨の出荷リレーを行っていく。松川インター選果場では洋梨「ラ・フランス」、「ル・レクチェ」も選果をしていく。