飯田市竜丘地区で活動するあぐりの田んぼ学校は13日、飯田市時又の時又保育園の年長園児21人が参加し、田んぼの生き物について学ぶ課外学習を行った。
この日は飯田市美術博物館の生物担当学芸員の四方圭一郎(しかた・けいいちろう)さんを講師に迎え、自分たちで米づくりをしている田んぼで生き物探しを行った。園児たちはカエルやカマキリを見つけると友達や先生に見せ、のびのびと楽しんで田んぼや周辺を探索した。
毎年同学校の講師をしている四方さんは「お米作りのためだけの田んぼではなく、田んぼが作り出す自然とともに暮らしてきた日本人の文化を子供たちにも伝えていきたい。生き物と一緒に四季を感じて成長していていってほしい」と話した。
同保育園年長担任の田口慎一(たぐち・しんいち)先生は「普段から園でカブトムシやカエルを飼っているので子供たちも生き物を身近に感じていて、今日もいきいきとした表情が見られた。田んぼが近くにあるのでいろいろな経験ができている」と話した。
あぐりの田んぼ学校代表の熊谷伊久夫さんは「子供たちは生き物に興味深々な様子。今年は園の中でも生き物に触れているとあって積極的な姿がみられてうれしい。生き物との触れ合いを通して田んぼをより身近に感じてもらえたら」と話した。
あぐりの田んぼ学校は飯田市竜丘地区の農家で組織し、米作りに特化した食育活動を2005年から行っており、田んぼに生息する生き物の学習も毎年行っている。
セミの抜け殻を見つけた園児に四方先生は「もう1週間もすれば蝉の声が聞こえてきます。蝉の元気な声を聞きながら夏を楽しんでください」と締めくくった。