佐久市の名産「安養寺味噌」を通じて地域の特色を学ぼうと、同市の中込中学校3年2組は、「味噌を造って、佐久を知り、発信しよう!」をテーマに、昨年から総合的な学習の時間で味噌造りを学んでいる。
5月11日に行われた味噌造り体験には、生徒28人が参加。JA女性会の公認グループ「結いの会」花里道子さんやJA生活指導員らを講師に、煮た大豆を潰す、麹と塩を加えた味噌玉造り、樽入れなどの一連の作業を体験した。熟成させた味噌は11月に食べ頃を迎える予定。クラスでは、味噌を活用した調理法を検討するなどして学習を進める。
同クラスの生徒、田中千智さん(14)は「煮た大豆を潰すのが思ったより力が必要で大変だった。味噌ができるまでの工程を体験できて勉強になった。出来上がりが楽しみ」と話した。
講師を務めた花里さんは「生徒の皆さんをはじめ、若い世代に佐久地域の郷土食や伝統の味を伝える活動に力を入れたい」と話している。
安養寺味噌は鎌倉時代、覚心上人が信濃国佐久郡下平尾村の「安養寺」に味噌造りを伝えたとされ、寺周辺で造られた安養寺味噌が信州味噌の原点といわれている。