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技術向上を目指して りんごの摘果指導会 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|May 18, 2021 3:00:00 PM

JAみなみ信州下条支所、南信州農業農村支援センター、長野県農業共済組合、下條村で構成する下條村農業技術連絡協議会は18日、阿南広域シルバー人材センター会員を対象に、初めてとなるりんごの摘果指導会を開催した。
同地区では、農業規模拡大に取り組む生産者や高齢化した農業従事者が農業を継続していくにあたり労働力確保が課題となっている。生産者は農繁期を中心に同センターの人材派遣を利用するが、専門技術を要する作業では技術を持った人材でないと安心して仕事を依頼できないという声があがっている。その一方、実際に作業を行った同センター会員からは、自分が行った作業によって農家の減収になるのではないかと不安の声もあがっている。同協議会ではそれぞれの課題に対し会員の作業技術の向上が必要と考え、今回指導会を企画した。
この日、センターの15人の会員が参加し、同村生産者の園地で、同JA営農部の山岸亜樹良技術員からりんごの摘果作業について説明を受けた。
山岸担当は実際に果実を確認しながら生育の仕方や摘果作業における考え方など具体的な指導を行い、参加者はうなずき手元をのぞき込みながら指導を受けた。
同センター会員で自身も昨年まで38年りんご栽培をしていた山下悦子さん(72)は「長年りんご栽培をしていたからといって、そのノウハウがどこでも通用するわけではない。基本は同じだが実際に樹を見ながらの作業になるので経験や知識が必要。今回は改めて勉強のために参加したが、作業を見直すとても良い機会になった。このあと帰って仲間に話たい」と話した。
JA下条支所営農課木下雅夫課長は「少子高齢化の影響を受ける地域の農業基盤を維持していくために、今後もJAとして協力していきたい」と話した。
今後同協議会は市田柿など依頼の多い作業についても指導会を行い、作業技術の高い作業員を増やし、地域の農業基盤の強化と雇用の促進に繋げたい考え。