JAみなみ信州は、組合員の次世代リーダー育成を目的に、18日飯田市鼎の同JA本所で「JAみなみ信州みなみ未来塾」の開校式を行った。
組合員が主役である協同組合のあるべき姿を組合員とJAが共有し、将来にわたりJA運営に参加・参画してもらう人づくりを目的に、初めてとなる組合員を対象とした同塾を開講した。
10年後の目指す姿として2017年に作成した同JA10年ビジョンをもとに、中期3ヵ年計画(2019年~21年)の「組合員とJAのつながり強化」により、共同組合運動や地域を牽引する次世代リーダーを育成するため、協同組合運動やJAの本質を組合員に学んでもらおうと企画。
16の各地区から選ばれた代表17人が、共同組合の基礎をはじめJAや子会社が行う事業を学び、その中からJAや地域農業の課題解決のための提案に取り組んでいく。長野県農協地域開発機構の小松泰信研究所長を塾長に、来年9月まで、座学やパネルディスカッション、視察等のカリキュラムを経て最終回では「地域に必要な協同組合活動」についての塾生によるプレゼンテーションまでを予定している。
この日あいさつに立った同JAの寺沢寿男組合長は「この地域の農業を永続させていくためには地域のリーダーを育成していく必要があると考え、組合員の学びの場を設けたいとお集まりいただきました。皆さんには豊かな地域づくり、永続的な農業振興、なくてはならないJAづくりに共通認識を持って1年半取り組んでもらいたい。貴重な時間をいただきますが明るい将来のために頑張っていきましょう」と抱負を述べた。
開校式後には早速1回目のカリキュラム「協同組合とは」について行われ、前段で塾生は一人ずつ自己紹介を行った。高森町でぶどう栽培を行う河合隆俊さんは「遊休農地が増える現状を踏まえ、就農する方にアドバイスしていきたい。農業の魅力をどのように発信するかをぜひ学びたい」と話した。飯田市で果樹栽培をする篠田耕一さんは「地域社会の発展のため農協の可能性を見出したい。組合員として何ができるかを学んでいきたい」と抱負を話した。
次回は6月に「JAと地域の現状を知る」についての座学を行う予定。