飯島町内の農業関係者・団体で運営する「いいじまむら夢(む)楽(ら)塾(じゅく)2021」が2月6日、飯島町文化館で開かれた。町、JA上伊那、上伊那農業農村支援センターなどの関係者や町民約100人が参加。町の農業発展に功績のあった農業功績者表彰、農業経営改善計画新規認定者紹介、研究報告などが行われた。
いいじまむら夢楽塾は、毎年町内の農業関係者が一堂に会し、情報交換や講演会を通じて知識を深め、将来の展望を語り合う場として1993年に始まり今年で28回目。
今回の研究報告では、2018年8月に同町、東京大学大学院、JA上伊那の3者で締結したミヤマシジミの保全とソバの結実に関わる連携協定の研究経過を、同大学院の研究室と会場をオンラインでつないで報告した。
同町は日本各地で急激に姿を消し、絶滅危惧種に指定されているチョウ『ミヤマシジミ』の日本最大の生息地になっている。同大学院はミヤマシジミの保全とソバの結実率の向上両方を実現する方法として、畦畔の草刈りの抑制を提案。3年間の検証の結果、従来の草刈りを行った圃場と比べて昆虫の数、ソバの結実率共に向上していることを報告した。3者は来年度以降も協定を更新し研究を続ける。
挨拶に立ったJAの小林富夫専務理事は「昆虫や植物との関係性も含め飯島の豊かな自然や景観を守り、皆さんの知恵を集結しながら地域発展のために頑張っていこう」と呼びかけた。