飯山高校3年生の荻原望叶さんと同校の荻原真理子教諭は、信州の伝統野菜「ぼたんこしょう」を使ったラー油を開発し、商品化した。「ぼたんこしょう入りラー油 フーすこしからいやつ」の商品名で、1月下旬から飯山市、中野市、野沢温泉村の道の駅で販売している。
望叶さんと荻原教諭は、課題研究「とうがらしの辛みの研究」の中でぼたんこしょう入りラー油を作り、2019年に長野県が主催した第29回信州の味コンクール(地域の農畜産物を使った商品加工の部)に出品し、入賞した。審査講評で「商品化したらいいのではないか」と評価されたことをきっかけに、中野市永江地区でぼたんこしょうの生産・販売、6次産業化に取り組む「斑尾ぼたんこしょう保存会」と共に検討を重ね、このたび商品化が実現した。
保存会代表の大内ふじ子さんは、同校からの協力依頼を受けてぼたんこしょうの提供や商品開発のサポートをした。コンクール受賞時のレシピをもとに、ぼたんこしょうの量を増やすなど、味の調整を重ねた。ぼたんこしょうのほかに、信州味噌や落花生などを使っている。素材の味が生かされたラー油は、ご飯のお供としても相性が良く、麺類や鍋料理の調味料など、各種料理に幅広く活用できる。
大内さんは「ぼたんこしょう入りラー油は作りたいと思っていたので、すぐに製品化できた。今後は、ぼたんこしょうの青みを生かした青いラー油も作ってみたい」と意欲を示した。
望叶さんは「辛いものが苦手な人でも美味しく食べられる辛さ。たくさんの人に食べてもらいたい」と話した。