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一年間の研究成果発表 JAあづみ指導者会議研究発表大会 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Feb 22, 2021 3:00:00 PM

JAあづみ指導者会議は17日、安曇野市堀金の広域営農センターで「指導者会議研究発表大会」を開き、JA役職員や営農指導員ら約30人が参加した。
同会は、生産農家に対する質の高い営農指導を行うため、毎年開いている。営農指導員相互で情報を交換し、生産振興に繋げることが目的。令和2年度は営農指導員25人が、担当する品目を対象に一年間研究。代表の3人が研究成果を発表した。
堀金地域営農センターの手塚富康営農指導員は「令和2年産ジュース用トマトの防除回数と収量の関係」について研究成果を発表した。気象庁のデータを元に4-8月の殺菌剤の防除者数を日ごとにカウントし高反収者の使用農薬の種類と散布回数を調査した。手塚営農指導員は「防除回数と反収は比例関係にある。殺菌剤に関しては、天候や病気の状況に応じて効果が高い農薬を散布することが重要」と説明し、「防除も重要だが土づくりや排水などの圃場対策などの指導にも力を入れたい」と意気込んだ。
梓川地域営農センターの小澤史弥営農指導員は「雑草イネに対する除草剤の試験結果」を発表。雑草イネ(赤米)は収穫物へ赤米混入被害をもたらし、県内でも多数の被害が報告されている事から、有効な水田除草剤を調査した。小澤営農指導員は「雑草イネに対する効果が確認された薬剤を使用するよう呼び掛けたい。一度、発生すると3-4年は徹底防除が必要なので地域ぐるみで発生を抑止したい」と述べた。
梓川地域営農センターの百瀬理人営農指導員はりんご(ふじ)における果実肥大特性を研究し、オリジナル指標を作成した。百瀬営農指導員は「りんごの横径の肥大に関係性が強い気象条件は6月の最低気温。雨が降れば降った分だけ単純に果実が大きくなるとは言えない」と説明。今後、「指標の確実性をあげるため、さらに研究を進めていきたい」と力を込めた。
大会の挨拶で降幡孝由常務は「JAにとって営農指導が事業の基盤。研究を重ねるごとにそれぞれの指導の深みが増していく。成果を現場の指導に生かしてほしい」と期待していた。