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ブドウ販売額過去最高の82億円 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Feb 17, 2021 3:00:00 PM

JAながのは、2020年度のブドウ販売額が82億円に達し、過去最高だった前年度の68億円を大幅に上回る実績となった。大型JAのスケールメリットを生かした販売力と営農指導の強化、農家の生産技術向上による高品質栽培が成果に現れている。
20年度は4月26日からハウス栽培の「シャインマスカット」の出荷が始まった。8月末から出荷が始まった「巨峰」や「ナガノパープル」などの露地ものは、6月の梅雨入り以降連日の降雨に見舞われ生育の心配があったが、梅雨明け以降は十分な日射しを浴びて順調な仕上がりでスタートを切った。ブドウ全体の出荷量は約102万ケース(1ケース5キロ換算)で、前年度より約3万ケース増えた。
シャインマスカットを中心に終始堅調な販売となった。贈答用や高級果物専門店向けに、選抜した最上級品のブドウにJAながのオリジナル規格「特選」のタグを付けて差別化して販売し、更なるブランド力と品質の向上による有利販売の実現をはかっている。20年9月からは、JA農産物オンラインショップを開設し、贈答用ブドウの取り扱いを始め、生産者と消費者の期待に応えた。11月中旬以降は、貯蔵用の冷蔵庫を使ったシャインマスカットの長期販売を行っている。全国的に同品種の生産が増えている中で、市場流通が減る11、12月に販売できる長期貯蔵で、歳暮やクリスマス、年末年始の需要にも対応した。高単価と価格の安定が図れることから、貯蔵するブドウの入庫量を増やし、11月以降の出荷に備える農家が増えている。最終出荷は、輸出向けに2月上旬まで続いた。
生産者の所得向上をめざし輸出にも積極的に取り組み、輸出額は約7億円。世界的なコロナ禍の中、輸送機能の停滞などに苦戦したが、昨年を2億円余り上回る実績を確保した。重点輸出先の香港や台湾では、JAながののブドウの品質評価が高いことから、年々売り場シェアが拡大している。高級店に並ぶ上位等級品をはじめ、近年は一般消費向けの中級品や洋菓子などに使われる需要も増えてきている。