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節目55年を祝う 意志結集し農業振興へ | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Feb 24, 2021 3:00:00 PM

JAあづみは24日、安曇野市豊科の安曇野スイス村サンモリッツで、「創立55周年記念式典」を開いた。総代や生産者代表、農家組合代表、JA関係者など約200人が参加し、これまでの歩みを振り返り節目の55年を祝った。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、参集者を限定するなど規模を縮小して開催した。
千國茂代表理事組合長は式辞で「私たちはどんなに時代が変わろうとも先人たちがこの地に大小無数の堰を協同の力で開削し水田を開いたことを忘れてはならない。これが私たちの原点でありこの協同の心を次代に確実に伝承すべきである」と、意志の結集を呼び掛けた。
農業振興や農家所得向上などの功績を讃え、1人と2団体を特別功労者として表彰した。佐原康宏さん(86)と小田多井農村夢倶楽部、安曇野スイス村ハイジの里運営協力会に千國組合長が表彰状と記念品を贈り功績を讃えた。
受賞者を代表して佐原康宏さんは「農業を取り巻く情勢は、依然として厳しい状況が続いているが、元気ある農業・農村を目指すと共に安心安全な農畜産物を提供し、農業生産ならびに協同組合連動に一層邁進していきたい」と謝辞を述べた。
同JAは昭和41年、行政を超えた2町5村にわたる15JAが合併し「南安曇郡農業協同組合」として創立。翌年、「あづみ農業協同組合」に改称し、その後、昭和57年と平成元年の合併を経て現在に至る。農畜産物の生産販売額は約87億円。北アルプスから流れ出る清流や絶好の地形と気候に恵まれ、米やリンゴ、夏秋イチゴなどを中心に栽培している。平成28年6月に建設した大型農産物直売所「安曇野スイスハイジの里」はコロナ禍で「安心・安全」な農産物を買い求める来場者の支持を集め、総取扱高6億円を突破し過去最高を更新した。コロナ禍で他の福祉施設から入居や利用を断られた地域住民を積極的に受け入れるなど福祉事業にも注力し地域に暮らす人々の食や生活、暮らしを支えている。
創立55周年の節目となる2020年度は新型コロナウイルス感染症に悩まされつつも様々な企画を実施。なかでも、地域の農業者にスポットを当て農業振興に繋げる「55年目の発掘と褒賞~安曇野の大地への愛と誇りを~」は「肥料、種子、作型などの分野で、改良に著しい研究成果をあげた研究開発部門」「農業の大切さを認識し情熱を持つ後継者部門」「県外から移住した新規就農者部門」の3部門で3人の受賞者を選出した。昨年10月に開催された「安曇野の農業を守り、つなぐ農業者のつどい」において受賞者を表彰し、地域農業への貢献を讃えた。同企画は令和4年まで継続して行う予定で、次代に向けた農業振興や新規就農のきっかけになればと期待を寄せている。