アルストロメリアの生産量日本一を誇るJA上伊那花卉部会アルストロメリア専門部は11月4日、試作圃場展示および種苗会社による品種説明会を開いた。
同専門部では、優良品種選定調査事業として、伊那市美篶と駒ヶ根市赤穂の試作圃場で新品種や上伊那で栽培実例のない品種の試験栽培を行っている。今年は80品種を栽培し、5月の定植後、8月、9月、10月の計3回生育状況を確認した。
来春の改植に向けて品種選定の参考にしてもらおうと毎年この時期に生産者向けに圃場巡回を実施している。例年はバスで2ヵ所の圃場を巡回するが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため各自で圃場へ足を運んでもらう展示方式とした。試作圃場を訪れた生産者は、計3回の生育状況確認の記録に目を通しながら、圃場に咲くピンク、白、赤、黄、紫などの花の色や立ち姿を確認した。
その後、伊那市狐島のJA本所にて、種苗会社5社による品種説明会を開催。生産者約20人が参加し、担当者から品種の特徴など説明を聞いた。
管内では、約60人の生産者が150品種程を栽培。日本一の産地として、毎年新品種の導入にも力を入れており、JAでは個別に品種相談にも対応している。
木下穂積専門部長は「来年に向けて品種選定は非常に重要な内容。現地を見たり、研究も重ねてきていただいたことと思いますが、慎重に品種選定をして来年につなげてほしい」と話した。