JAあづみは10月31日、安曇野市三郷温のJA果実中央選果所で安曇野産リンゴの主力品種の「サンふじ」を初出荷した。安曇野産リンゴの出荷も終盤を迎えた。
同日、初選果も行われ初日は約1700箱(1箱=10キロ)を首都圏、関西、中国方面、や県内市場に出荷した。今年度の出荷計画は約31万9千箱(1箱=10キロ)、販売額は10億円を目指す。
8月下旬の降雹により一部地域で雹害による果実への傷やスレが見られるものの、台風による強風、突風での落果やスレはほとんどなく生育は順調。10月の寒暖差で着色が進み、熟度もよく高品質に仕上がった。
営農経済事業部果実課の中村洋一課長は「近年、台風による強風や突風で甚大な被害を受けていた。今年は一部地域で雹害があるものの、全体的に品質は良く。高値で販売され生産者の手取りに繋がれば」と期待を滲ませた。
また、初出荷に先立ち「出発式」も行われJAあづみりんご部会長や市場関係者、JA役職員ら13人が参加。千國茂代表理事組合長や、二村賢二部会長が市場関係者に箱詰めしたサンふじを1箱ずつ手渡した。
二村賢二部会長(63)は「収穫までの約180日間、我が子や孫を慈しむように育ててきた。その甲斐あって容姿端麗な果実に仕上がった。これから県内をはじめ全国の消費者に安曇野産リンゴを届けて欲しい」と呼び掛けた。
千國茂代表理事組合長は「いよいよリンゴの王様、サンふじの出荷が始まった。各圃場に実った真っ赤なサンふじを見て期待が膨らむ。生産者にとって良い年であったと思えるよう、販売を進めたい」と強調した。