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「芋煮」の芋作りで農業・地域活性化 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: いいJAん!信州|Nov 1, 2020 3:00:00 PM

長野市篠ノ井会の住民グループ「あいの里・芋煮会」は、遊休農地で里芋を共同栽培し、皆で収穫物を味わい、優良農地の有効利用と地区住民の農業への理解増進をめざしている。
会の発起人は同地区の農家組合。継承者のない農地が遊休化し農業が縮小傾向にあるなかで、地区内には新築物件やアパート等新たな住民、非農家も増えてきたことから、「地区の農業に興味を持つきっかけ作り」「住民間の交流の場作り」として、2020年4月に会を発足。公民館報等を通じて800戸に呼びかけ、農家と農家以外の住民37戸が会員となった。ほ場は、地区内の遊休化した18アールのほ場。連作障害を避けるため、輪作しようと半分の約9アールに5月、約80kgの里芋を植えた。里芋は、他の野菜等に比べて作業に手間がかからず、農薬・肥料等も少なく済むとして採用。収穫日まで数回、草取りを会員で行ってきた。
収穫会を11月2日、会員やその家族約40人が参加し開催。里芋の葉茎を刈り、芋を掘り起こし、次年の種芋用・芋煮会用・会員個人分に選別する作業を手分けした。農業未経験の田中淳治さん(67)は、「草取りなど、農家の方の大変さを感した。」と話すとともに、会について「みんなで一つの目標に向かって打ち込んでいくことが良い。これから、もっといろんな人に入ってもらいながら、地域活性化につながれば良い」と望んだ。発起人で会長の久保田敏夫さんは、「農業をやっていない方にも農業に関わって頂く機会となり、農業を体験していただくことはもちろん、コロナ対策をしながら、地域のみなさんの交流を増やし、"会は良いところだな"と思っていただければ良い」と話した。
掘った芋で11月下旬にメインイベントの「芋煮会」をコロナ対策をしながら予定。会員は「楽しみ」と心を踊らせる。さらなる会員獲得に向けて会員限定の果樹収穫体験なども企画し、地域へのアプローチも強め、住民共同の力で、会地区の農業と地域交流の活性化を図りたい考えだ。