佐久市取出町の高見澤俊平さん(45)は、佐久穂町海瀬の高見澤プルーン園で父親の良平さん(73)とプルーンの栽培に取り組んでいる。
就農したのは3年前。それまでは建設会社で働いていたが、良平さんの病気がきっかけとなった。良平さんがこのまま働けなくなり、農地を誰かに譲るなら自分で栽培しようと決心した。「父親の栽培技術を承継し、さらに自分の技術を磨いていきたい」と意気込んでいる。
高見澤プルーン園で、出荷だけでなく収穫体験などの来園者の対応をしながら「出荷しているだけでは分からない、お客様と対面し、直接美味しいと言ってもらえることが最高の喜び」と話す。
園では「サンプルーン」を主力に、「サマーキュート」や「オータムキュート」など約20品種を栽培。園での直売をはじめ、地元JAや道の駅ヘルシーテラス佐久南への出荷など、年間約30トンを栽培している。また、2年前から樹と樹をつなぎ合わせて、樹勢の均一化をはかり、栽培管理の省力・簡易化が期待できる「ジョイント栽培」に着手。前職を生かして、骨組や基礎工事はすべて俊平さんが行った。
良平さんは「息子と一緒にプルーンを栽培することが出来て毎日楽しい。前職を生かして様々な物をつくるので経営も大助かりだ」と笑顔で話した。
現在30アールのジョイント栽培も来春には50アールまで拡大する予定だ。
「これからも父親と共に栽培し、新しい技術を取り入れ、お客様に美味しいと喜んでもらえる高品質のプルーンを収穫しきれないくらい栽培したい」と夢を語った。