JAあづみは8月5日、安曇野市堀金烏川の広域営農センターで「55年目の発掘と褒賞」の審査会を開いた。この企画は同JAの創立55周年を代表するイベントとして「後継者不足が叫ばれるこの時代に、長きにわたり命の源である農畜産物を生み出す農業を精力的に守り続ける農業者やその後継者、安曇野の大地で新たに農業を始めようと志す新規就農者、未来の農業を担う子供たちなど幅広い世代層にスポットをあてることで、安曇野の今後の農業振興に繋げていくこと」を目的とする初の試み。
審査会の開催にあたり千國茂代表理事組合長は「55年の中で、これほどまでに農業者にスポットを当てたことはなかった。この褒賞を通じて安曇野の農業を支えている農業者へ感謝を伝え、さらなる発展に繋がれば」とあいさつした。
審査は管内各地から推薦によりノミネートされた幅広い世代の11人の資料を元に外部審査員4人、JA役職員7人で構成される審査委員会によって行われ、肥料、種子、作型等の分野で改良の著しい研究成果を上げた農業者を対象とする「研究開発部門(金賞)」、激減する後継者の時代にあって、農業の大切さを認識し、熱情をもって後継を志す若い世代の農業者を対象とする「後継者部門(殊勲賞)」、県外から移住し、Iターンなどで新規就農を始めた農業者を対象とする「新規就農部門(敢闘賞)」の3部門について5時間を超える審議を経てそれぞれ1名ずつ受賞者を選出した。
審査委員長を務めた映画監督である河崎義祐さん(84)は「JAあづみ管内には素晴らしい生産者が多く存在する。特に優れている点は、研究開発は基より生産者同士が未来を見据え、後継者の育成や技術指導を行っていることでありJAあづみ管内の「農業」はこれからも発展していくのだろう」と話した。
今後、受賞者は10月3日に開かれる「55年目の発掘と褒賞」の表彰式で表彰され、自身の経営方針やビジョンを発表する予定。
各部門の受賞者は次の通り▽【研究開発部門(金賞)】=西村方孝(梓川)▽【後継者部門(殊勲賞)】=塚田耕一(三郷)【新規就農部門(敢闘賞)】=野口雄貴(穂高)