安曇野市三郷温の果実中央選果所で17日、安曇野産リンゴのわせ種の主力品種「サンつがる」の出荷が始まった。JA営農経済事業部果実課によると今年は凍霜害の影響がほとんどなく、味のばらつきが少なく、玉の大きさも平年並みに良いという。
初日は1500箱(1箱10キロ)を首都圏や県債の市場に出荷し、9月中旬までに16万6000箱の出荷を見込む。
サンつがるはJA管内の収穫量の2割弱を占める。選果に先立ち開いた目ぞろい会で、営農経済事業部果実課の小林鷹文営農指導員が約50人の選果員に「日焼け部分が5センチまで。但し、焼け部や周辺が柔らかいものや被害部に凹む黒斑が入れば規格外にして欲しい」と強く呼びかけた。
選果所では、選果員がキズの有無や色を確認した後、選果機のセンサーで果実の糖度や大きさ、色づきを判定して、4等級に分けて箱詰めした。
営農経済事業部果実課の中村洋一課長は「これまでに市場に出荷してきた極早生種は例年よりも高値で推移しておりいいスタートがきれている。長雨の影響で多少病気が出てきているが、慎重な選果で、市場や生産者の期待に応えたい」と話した。
果樹園芸専門委員長の百瀬敏昭さん(65)は「酸味が少なくさっぱりとした味わいのつがるを、県内はじめ全国の皆さんに食べてもらいたい」と話した。
安曇野産のリンゴは、中生種ではシナノスイート、晩生種ではサンふじがそれぞれ主力。シナノスイートは10月上旬、サンふじは11月上旬に出荷が始まる見通しだ。