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水稲肥料農薬散布にドローン導入で労力軽減し安定生産を図る | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: Admin|Jun 7, 2020 3:00:00 PM
作業を視察するJA職員ら(6月5日、佐久市で)

JA佐久浅間は、水稲肥料農薬散布の労力軽減や作業時間短縮、適期防除による安定生産に向けて、産業用ドローン(小型無人飛行機)を導入し、肥料農薬空中散布の請負事業を開始した。JAによる産業用ドローンの購入は県下初。JA職員4人がオペレーターの免許を取得し、管内各地で作業を請け負う。JAでは今後もオペレーターの育成に力を入れるなどしてスマート農業の導入を加速させる。
同JAは昨年度から、ドローンの機体販売や防除請負などを手掛ける佐久市の相馬商事(株)と連携し、試験散布を実施。作業効率や散布精度などを検証した結果、事業として取り組むことを決定した。導入したドローンはDJI社製。約24キロで、簡単に持ち運びできる。散布時の最大飛行時間は10分で、10リットルの農薬を積載し、約1ヘクタールの散布ができる。
作業をスタートした5月22日から6月10日現在で20件、約8ヘクタールの散布を実施。作業料金は10アール2000円(税別)。作業を委託した農家からの評判も良く、今後も増える見込みだ。
JAでは水稲肥料農薬散布以外の用途として、大豆の消毒などを予定し、JA職員を対象としたオペレーターの育成にも力を入れる。
浅沼博組合長は「手作業での肥料農薬散布は、体への負担、特に夏場の熱中症などの危険性があったが、ドローンを使えば負担が大幅に軽減できる。確実に水稲農家の労力軽減になるので普及に向けてPRしたい」と期待を込める。