県下1位の生産量を誇るブロッコリーの出荷増加を目的に、JA佐久浅間が御代田町馬瀬口の小沼予冷庫内に建設を進めていたブロッコリーの共選所が完成し、6月1日から稼働を始めた。農家の労力軽減による生産量の増加、出荷規格の統一による有利販売を図り、JAでは昨年度実績の101万ケース(1ケース4キロ換算)を上回る106万ケースの出荷を目指す。
施設は、同JAで取り組む「長期ビジョン3カ年プラス2カ年計画」のリーディングプロジェクトの一つ、ブロッコリー産地強化対策として新設したもの。生産者から専用コンテナで持ち込まれるブロッコリーを選果担当者が等級を選別し、共選用のスチロール箱(1ケース5キロ)に詰める。初日は10人の担当者が作業し約100ケースを出荷。最盛期の6月下旬から7月中旬は日量約2000ケースを取り扱い、同施設で15万ケースの出荷を計画している。
JAではブロッコリーを基幹品目の一つに位置付け、管内の小諸市や御代田町、東御市(北御牧地区)で主に栽培。今年は定植間際の生育初期に低温と干ばつの影響があったものの、その後の降雨と気温上昇で品質と出荷量ともに例年並みに推移。11月末までにJA全体で106万ケース、販売金額21億円達成に向けて取り組む。
JA営農経済部野菜課の清水浩文課長は「ブロッコリーは近年、消費が伸びている。共選により品質の安定と荷づくりに掛かる労力を軽減することで、栽培面積の増大につなげたい」と話している。