JA長野県営農センターは22日、2018年度営農指導スタートアップ研修の修了式を長野市のJA長野県総合研修所で開いた。研修は、JA長野県グループの自己改革の一環で、農家経営を支援する営農技術員の育成を目的に3期目の開講。県内6JAの10人の新入職員らが、10カ月で約70日間の研修を通して、現場での指導や営農技術員としての心構えを学んだ。
対象は、2018年度営農技術員統一募集で採用した職員や、JAが推薦する経験3年未満の営農技術員。JA長野中央会とJA全農長野の職員や県の専門技術員を講師に招き、栽培から販売、経営の知識を学び、コミュニケーション力などのスキルも学んだ。JAや県農業試験場、農家などで実習も行い、生産現場の状況も体験した。この他、指導する上で必要な資格取得も支援。「毒物劇物取扱者」は8人合格し、「農業簿記3級」は9人、「農業簿記2級」は3人が合格した。今年度は「土壌医検定3級」も受験する。
修了式では、同センターの片桐雅樹センター長が研修生一人一人に修了証を手渡した。研修生は研修を振り返り、今後の決意を発表した。JA塩尻市の上條哲矢さんは「基礎知識の習得や現場実習など研修で多くのことを学んだ。これだけは誰にも負けない技術・知識を身に付けた技術員になり、地域に貢献していきたい」と意欲を見せた。
JA長野中央会の武重正史参事は、あいさつで「研修で得た知識や能力を持ち帰って、JAや組合員・生産者へ貢献してほしい。今後も自己研さんを積みネットワークを広げ、これからのJAを担う皆さんの活躍に期待する」と激励した。