JA北信州みゆきは、ズッキーニの2015年度の取扱実績をまとめ、出荷量が過去最高の50万ケース(1ケース2キロ)を超えた。JAはズッキーニの県内トップ産地。全国的に消費が拡大し、販売額も好調だった。今後も需要の拡大が見込まれることから、JAは種子代金の助成などで生産者を支援しながら、生産拡大に力を入れる方針だ。
長野県はズッキーニの全国有数の産地。JA全農長野が15年度に約118万ケースを出荷したうち、JA産は約4割を占めた。15年度の出荷量は前年比9.4%増の50万6899ケース、販売額は28.3%増の4億3180万円だった。
JA管内では、170人が約70ヘクタールで栽培する。露地栽培と無加温ハウス栽培の作型があり、管内の標高差も生かして、6月上旬から11月上旬まで長期にわたって出荷する。出荷先は全国の市場。
ズッキーニは近年、外食業界や家庭に浸透し、一般的な野菜になりつつある。JAでは花や野菜の複合品目として導入を進めてきた。5年前と現在を比較すると、出荷量は2.5倍以上に伸びている。16年度は53万ケースの出荷を見込む。
今後も需要は増加するとみて、JAは「早期100万ケース産地の構築」を目標に掲げている。ウイルス耐病性品種など栽培しやすい品種を中心に、種苗を選定。種子購入代金の最大25%を助成して、生産拡大を後押ししている。JAは営農部マーケティング室が市場やスーパーの関係者と連携を図り、販路拡大にも力を入れる。