JAちくまは、2016年度からキュウリの市場出荷を始め、生産拡大を目指す。これまでJA管内では、直売所向けの生産、出荷に限られていたが、市場の引き合いは強いことから、地域特性を生かした品目として振興する。JA出荷を促し、市場販売で農家手取り向上に取り組む考えだ。
JAは市場出荷の開始に向けて、千曲市鋳物師屋の本所で、キュウリ栽培講習会を開いた。生産者ら30人が参加。JAの宮下英明営農技術員が、県の経営指標からキュウリの収益性や栽培管理などを説明した。初期の設備投資が少ない、夏秋どりの露地栽培での出荷を想定し、栽培暦や施肥、栽植密度、定植、整枝といった技術的な要点を解説。出荷規格と荷造り方法も説明した。
宮下営農技術員は「キュウリは市場からの引き合いも強く、生産拡大に取り組む価値がある。産地形成を目指し、農家手取り向上につなげていきたい」と話した。出席者からは、規格外品の扱いなどについての質問があった他、「特色ある品種の統一栽培をしてはどうか」といった提案もあった。
JAは16年度、キュウリの市場出荷の販売高約1000万円、出荷量8000ケース(1ケース5キロ)、作付面積50アールの目標を掲げる。今後は荷造り講習会も開きながら、統一規格などの詳細を詰めていく予定だ。