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促成タラの芽 出番 | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: Admin|Mar 8, 2016 3:00:00 PM
樋口さんが栽培するタラの芽

長野県栄村月岡地区の農家、樋口潔さん(69)は、全国有数の豪雪地で知られる当地で、促成栽培のタラの芽を導入し、農閑期の収入確保につなげている。電熱線で加温する施設内で、コンテナに並んだ穂木から、きれいな緑色の芽が伸び、今月出荷最盛期を迎える。
樋口さんは、ズッキーニや水稲と栽培する農家。冬季の作物として13年前からタラの芽の促成栽培に取り組み、JA北信州みゆきタラの芽研究会の会長を務める。栽培している品種は「あすは」で、芽が大きくきれいな緑色が特徴。
タラの芽栽培は比較的作業負担は軽い。露地で3メートルほどに育てた木を11月ごろに切り倒し、伏せ込む直前に1芽ずつ切断。1本から芽が付いている穂木が15~20本採れる。施設内で、水を張ったコンテナに、芽が上になるようにして穂木を伏せ込む。
樋口さんは施設内に電熱線を設置し、温度を20~25度に保つ。「湿度と温度、日当たりの管理を徹底することで、色づきや生育を促し、良品質のタラの芽が収穫できる」と説明する。約4000本の穂木が並び、伏せ込んで20日ほどで収穫できる。
出荷開始は今月2日でほぼ例年並みだったが、今年は暖冬の影響で生育が早いとみる。3月が最盛期で、4月下旬まで出荷。3500パック(1パック50グラム)の出荷を見込む。樋口さんは「一足早い春の味覚を味わってほしい」と話した。
同研究会には、17人が在籍。研究会全体では、昨年と同程度の1万2000パックの出荷を見込む。主に地元や関東、中京方面に出荷する。