小布施町特産の栗の栽培を振興する小布施栗品質向上プロジェクト会議は、栗の栽培座談会を開いた。生産者や栗菓子店の関係者ら約30人が参加し、栗の剪定(せんてい)について講習を受けた他、グループに分かれて座談会を行った。
講習会では、JAの塩﨑博央技術員が、栗は光の要求量が高いため、全ての葉に光が良く当たるような剪定が必要だと説明。課題として、思い切ったカットバックがされず全体的に園内が暗く、樹幹の内部に光が届いていないことなどを挙げた。
シンポジウムでは栗菓子店の各工場長と農家、JA技術員らが栗菓子に求められる栗について意見を交換。農家の吉澤富美子さんは「親から引き継いだ栗の木の枝を思い切ってカットバックしたら消毒がかかりやすくなった。学校給食に出す栗に虫がほとんどいなくなり、栗の品質が良くなった」と話した。工場長らは「おいしい栗は当たり前。もっとも重要な鮮度のよい栗の生産が求められる」などと話した。同会議は栗菓子店と農家、JA須高、小布施町などが参画。栗の栽培面積が近年拡大する中で、栗を買った観光客から「味に差がある」といった声が寄せられたことを受け、老舗栗菓子店の提案で2012年末に発足した。