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複合で周年体制 軌道に、力強い農業めざす | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: Admin|Jan 23, 2016 3:00:00 PM
表彰式で贈られた賞状とカップを手にする宮川さん

栄村の宮川頼之さん(61)は、ジュース用トマトを経営の柱に、水稲やエノキタケ、アスパラガスなどを合わせた周年栽培を軌道に乗せた。約2ヘクタールで栽培するトマトは堆肥による土づくりと徹底した管理により10アール当たり10トンの収量を実現。宮川さんは「環太平洋連携協定(TPP)に負けない農業を目指す」と、力強く語る。
JA北信州みゆきジュース用トマト部会の部会長を務める宮川さんは、夏季に収穫最盛を迎えるジュース用トマトをはじめ、アスパラガスやズッキーニ、水稲などを栽培し、冬季のエノキタケも合わせて周年作業を行っている。農作業は本人を含めた家族4人と、トマト収穫に約200人のパートが従事している。
2015年のジュース用トマト栽培は、5年前の震災に伴う圃場(ほじょう)整備もあり栽培面積を減らしたが、1.86ヘクタールを作付けた。取引先企業が求める3品種を収穫期間をずらして栽培し、大規模でも常に10アール当たり8トン以上の収量を目標に置く、今年度は徹底した栽培管理により10アール収量は10トンを超えた。
こだわりは土づくり。エノキタケ栽培で生じた廃オガを同村の堆肥センターに持ち込み、堆肥を畑へ還元する。10アール当たりおおむね4トンを施すことで良質な土になるという。また、JAが行う経営改善支援システムを利用して経営を数値的に分析。経営状況を把握して適正管理している。
県産のジュース用トマトは、取引先の企業から「まだまだ欲しい」と需要がある。宮川さんは「作業は大変だが、契約栽培で価格が安定している。確実な収入を見込めることが魅力」と話す。