坂城町上五明にあるA・コープびんぐし店が、歳末の風物詩「活鯉」の販売を行った。生きの良いコイ約600キロを用意し、昨年12月30、31の両日に店頭で切り売り販売。販売を待ちわびた人たちが次々に買い求めていた。
活鯉は、生きたコイの眉間を出刃の背でたたき失神させ、苦玉(胆のう)をつぶさないよう取り出して内臓を抜いて輪切りにして販売する。長野県の東北信地域では、年取り料理として「鯉こく」や「鯉の旨煮」などで食べられる。生命力の強さから長寿や滋養の食材とされ、郷土の食文化として親しまれている。
同店の和田強店長は「店頭でのコイの切り売り販売は大変だが、楽しみにされている方が多いので頑張って開催した。良い年取りを迎えていただければ」と話した。上田市から訪れた土屋利一さん(75)は「大きな生きの良いコイが買えるので毎年楽しみにしている。家族と一緒に味わいたい」と話した。