JA北信州みゆきは主産品であるアスパラガスの生産振興を図り、雨よけ栽培の試験を行っている。生産量を著しく落とす要因となっている茎枯病の発生防止に効果的な一方、豪雪地にある管内では耐雪性が大きな課題。この課題解消に向けて6月から試験に着手し、雨よけハウスの有効性を実証して生産拡大につなげる考えだ。
JAの子会社、アグリみゆきが委託を受けて6月上旬、飯山市常盤地区の畑に直径19ミリのパイプを使ったハウスと22ミリパイプのハウス計3棟を設置。計3アールに480株を作付けた。
JAによると、今夏は長期の長雨にも関わらずハウス内では茎枯病や斑点病が一切発生せず「効果は抜群」(担当者)という。
JAは、今後も試験を継続し、長年の課題である冬期のハウスの耐雪性を実証する考え。管内では例年、春先に残雪があって露地物の出荷開始が他産地から遅れをとるが、ハウスを利用した促成栽培ができれば3、4月に出荷量が確保でき、高単価を期待できる。
JAの岩月隆志営農指導員は「試験で成果を確認できれば、地域への普及を目指したい」と意欲を示す。