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無人ヘリで追肥、小麦品質向上へ | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: Admin|May 14, 2015 3:00:00 PM
無人ヘリコプターによる窒素肥料の追肥散布

JAちくまは、無人ヘリコプターを使って特産の小麦「ユメセイキ」に追肥散布を行っている。圃場(ほじょう)に入らず低空から散布できるため、成長した麦の葉や茎を傷めない他、広い面積を効率的に施肥できるのが利点だ。JAは追肥を受託して適期に散布し、収量と品質の向上につなげている。
前年の10月下旬~11月上旬に播種(はしゅ)した「ユメセイキ」は、3月中旬と5月上旬に窒素成分を追肥する。追肥は硫安を10アール当たり10キロ散布するが、5月の散布時期には小麦が50、60センチほどに成長しているので、無人ヘリを使っている。
管内には「ユメセイキ」の圃場が約58ヘクタールあり、7、8日には依頼を受けた約18ヘクタールに散布した。250cc(21馬力)の散布用無人ヘリを使い、操縦者とオペレーターが2人一組になり、手際よく作業を進めた。
麦類は冬作物で栽培期間が長く、肥切れを起こしやすい特徴があり、適期の追肥が効果的とされる。小麦の品質ランクはたんぱく質含有率、灰分、容積重など4項目により決定され、このうち3項目の基準値をクリアすればAランクとなる。
たんぱく質や容積重を向上させるには、止葉展開期に実施する2回目の追肥が重要となる。JAの青木紀明営農技術員は「この時期の窒素散布により小麦のたんぱく質が豊富になり、こしや粘りを一層感じる品質が得られる。高品質な小麦を生産し、ユメセイキの普及拡大に努めたい」と話す。