JA須高モモ部会は、ハウス栽培による桃の出荷をスタートさせた。高級果実として需要があり、5月下旬まで関東方面を中心に出荷する。今年度の出荷量は約2200ケース(1ケース5キロ)と前年並みを見込んでいる。
JA販売企画課によると、今年は春先の低温などにより生育が遅れていたが、4月末からの高温により前年と同時期の8日に出荷を迎えた。同課の徳永浩貴担当は「生育が追い付き、おいしい桃に仕上がった」と話す。
桃のハウス栽培は、低温に遭遇した積算時間が短い状態で加温を開始すると発芽不良や開花不良を招く。一方、低温への遭遇時間を増やすと出荷時期が遅れて販売好機を逃してしまうため、加温の調整が極めて難しい。近年は暖房に使う燃料代の高騰もあり、生産者は管内で3人にとどまっている。JAは気象と販売条件を踏まえて園地巡回や個別指導を重ね、生産者と一丸となって生産量と品質を確保して安定販売につなげている。