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「愛情こそ最高の技術」53期80人が医療現場へ | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: Admin|Mar 6, 2015 3:00:00 PM
数多くの思い出を胸に卒業

JA長野厚生連佐久総合病院看護専門学校の第53期生80人の卒様式が3日、同校で行われた。卒業生は4月から県内の各厚生連病院で、看護師としての一歩を踏み出す。
同校は、優秀な看護師を養成するのをはじめ、農村医療を担当するにふさわしい看護師を養成するための「農村医療と健康を守る看護師教育」を実践。地域住民の生活を支えている農業を理解するために農業実習を取り入れ、「保健・医療・福祉・農業」を3年間学んできた。
伊澤敏学校長は「看護の根底にあるのは患者さんへの愛情だ。日々の仕事の中で、時にへこんでしまうこともあると思う。そんな時こそ『愛情こそ最高の技術である』という若月先生の言葉を思い出してほしい。また、私たちは協同組合という土台の上に立っている。助け合い、支え合いの精神をより積極的に世の中に伝えることも大切だ。皆さんの門出を心から祝福します」とはなむけの言葉を贈った。
また、同連の油井博一専務は「昨年の卒業生が国家試験を受験する日、大雪で上京も危ぶまれたが、夜を徹して雪かきをし、送り出してくれた皆さんが今、この場にいる。医療のハード、ソフト両面の充実はもちろん大切だが、一番大切なのは人の力、人の心だ。皆さんはこの1年でとても大きくなった。地域の大きな期待に応えるべく、看護のプロとしての誇りを胸に、協同組合の理念を遂行してほしい」と励ました。
卒業生を代表し木村駿一さんが答辞を述べた。木村さんは「人の役に立ちたいと看護の道を選んだものの、実習は緊張の連続で、自分は看護師に向いていないのでは、と思い悩み、休学もした。しかし、現実から逃げた自分の至らなさに気付き、復学した。『つらい思いをしたからこそ、君にはこの道に進んでほしい』と温かく迎え入れてくれた先生に感謝したい。一緒に学んだ仲間は一生の宝物。卒業は1年遅れだがもう迷わない」と力強く語った。
小諸市から夫婦で娘の卒業式に出席した母親は「週に10時間ほどしか睡眠がとれない時期もあって体が心配だったが、ここで学べば、どこに行っても大丈夫と聞いていたので」と喜びを語った。