長野県果樹研究会の4支会(西部、更級、上山田、坂城)が合同で、講演会を千曲市上山田にある圓山荘で開いた。講演会で長野県農業技術課の堀道広副主任専門技術員が「リンゴ赤果肉について」「ナガノパープルの裂果について」を講演。参加した58人は、より良い果樹経営を実現するための適切な管理手法や有力品種などを学んだ。
堀専技は2015年度に多発した「ナガノパープル」の裂果について、主な要因として7月下旬の高温乾燥、8月上・下旬の多雨、日照不足による成熟遅延、多雨による肥大促進などを指摘。軽減対策として、適正着果量の遵守、小まめなかん水やわらマルチの実施、新梢(しんしょう)管理の徹底、副梢の整理などを説明した。
リンゴの赤果肉品種については、品種登録された「ルビースイート」などを紹介。ジャムや加工品の製造に適した品種や生果用の品種の色や糖度、酸度などを紹介した。
同会坂城支会の香取高峰支会長は講演会に先立ち「3人の新しい会員も増え、他の支会でも新しい仲間を一緒に育ててほしい」と参加者らに呼び掛けた。