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促成で有利販売へ。主要栽培品目を見極め | 県内JAの話題 | JA長野県グループ「農」のポータルサイト いいJAん!信州

作成者: Admin|Feb 4, 2015 3:00:00 PM
ハウスでアスパラガスを収穫する社員

JA北信州みゆき子会社の「株式会社アグリみゆき」は昨年3月に設立し、新規就農者支援や遊休農地の活用などを通じて管内の農業振興と地域活性を図っている。活動1年目の今年度は飯山市常盤地区でキュウリ、加工用ホウレンソウ、野沢菜、花きなど9品目を栽培した。現在は雪中キャベツや促成栽培によるアスパラガスの出荷に取り組んでいる。
県内有数のアスパラガス産地である管内では、豪雪地帯という立地もあって大半が露地栽培で4月下旬から出荷が始まる。そこで同社は、単価が高い1~3月に出荷できる伏せこみ促成栽培を導入し、春の通常出荷より前に流通させてPRすることで有利販売の確立を目指している。
今期は、約30アールの畑で1年半養成した約9000株の苗を12月中旬にハウス内に伏せ込んだ。温床線により地温を確保して収穫時期を前進させ、1月20日に初収穫を迎えた。現在はJAが運営する農産物直売所千曲川などで販売している。今後は一定の収量が見込めた段階で市場流通を行う予定だ。
生産指導を行うJAの高橋正和主任は「伏せ込む株を1年間でいかに大きくするかがポイント。それにより収量や太物率につながり、病害も防ぐ」という。
同社は現在、担い手の育成に向けておおむね45歳までの新規就農研修生を募集している。市村孝常務は「設立から3年程度の間に有望な主要品目を見定めていく。今後も継続して新規就農者を募り、地域農業の振興に取り組む」と話している。